諸国に造蘇が命じられ貢蘇制度が確立されたのが今より1300年も前のこと。平安時代に入ると、宮廷内に乳牛院(乳製品加工所)が設けられ、乳戸(酪農家)より集められた源乳を素に乳製品を製造加工していたようです。
当時乳製品を扱うプロフェッショナルのことを「乳長上」後に「乳師」とも云った。
口の奢った朝廷直属の職責であった為に様々な乳製品を日々模索し考案していたに違いないが、さぞ胃の痛い思いをしたことだろう...。
もし私が「乳長上」であったなら、と考え出したのが「蘇糖」です。
当時では大変貴重な砂糖をふんだんに使い保存性も兼ね備え、嗜好性を高め、蘇製造技術をそのまま生かした製法で、工程時間を短縮させた物である。
よし ! ということで試行錯誤の末なんとかかたちになり保健所へ相談に行った。
支所から本所、本所から県庁へと書類は送られようやく返って来た答えは
「この製造法は練乳に定義付けられる物なのでそれなりの製造設備が
必要になります。」 との事だった。
完全手づくりにこだわる蘇庵は、生乳の標準化、均一化なる機械処理はしたくない、
もとより既存の練乳を作る気はなかった、あの独特の臭いとベタついた甘さに加え、
生乳本来の風味が失われているように感じていたからだ。
それではということで、ショ糖量を減らし蜂蜜を練りこみ
スッキリとした甘みに仕上げてみた。
カロリーは控え目だが、二種類の甘みが相乗効果となり増している。
こうして乳製品の種類が 「乳を主製材料とする食品」ということで
お墨付きをいただき販売することとなりました。(蘇と同じです。)
実はこの 「蘇糖」(生タイプ) には姉妹品として、ショ糖濃度を同等にした、
甘い蘇 「蘇糖」(ハードタイプ)も誕生しております。
追って販売を予定しておりますが、まずは「蘇糖」(生タイプ)をお楽しみ下さい...。