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- 木簡 近江国生蘇三合
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2011.02.03 Thursday
200年以上も続いた貢蘇制度である。蘇に纏わる壺のひとつや
ふたつは原型をとどめ出てきそうなものだが貢蘇に使われた壺は
未だ発見されていない。
とすると壺を叩き割って中身を取り出したという仮説もあながち
捨てたものではない。「盛壺」表記の粉乳説も興味深いが、今回は
木簡シリーズということで「壺」の解明はまたいずれしたいと思い
ます。
さてもう一枚の木簡「近江国生蘇三合」であるが、近江国は現在の滋賀県の範囲であるとされている。大和まで急げは一日で着く距離
である。蘇を作った翌日には、都に搬入可能であり、冬場であれば
生乳であっても殺菌すれば腐敗することなく飲用として使える距離
であっただろう。
であれば「生蘇」とはかなり軟らかな蘇であったのではなかろうか、
固形というより練乳のような液状に近い物であったかもしれない…。
- 木簡 上総国精蘇
- 木簡作り 蘇の二
- 木簡作り 蘇の一
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2011.01.10 Monday
暫くプログUPもせずに何をしていたかと言うと、
パソコンが壊れて以来ずっと「蘇」に関する資料の
データ整理などに追われていました。
失われたファイルの大きさに改めて悔いる毎日で
あります。が、こんな遊びもちゃんとやっている蘇庵である。
世の中には「木簡データベース」なんて便利なもの
があり、「蘇」の歴史的事実の裏付け証明など博物館に
行かなくとも実に事細かく調べられるありがたいサイト
である。
私にとってはロマンを掻き立ててくれるひとつの遊び場
でもあるのだが、蘇以外にも食べ物に関する木簡をなど
調べ始めると止められなくなるから困ったもんだ。
で木簡作りであるが、平城京跡から出土した貢蘇を示す
木簡のレプリカを作ってみよう思い立ちその詳細を調べてみた。
墓場に立てる塔婆の様な物を想像していたのだが、意外と
小さいものだと分かった。長いもので252mmの大きさである。
早速100円ショップへ行き、丁度良い桐の板があったので買ってきた。
果たして出来るでしょうか、次回をお楽しみに...。